リウマチって治るの ?
「治る」という言葉の定義にもよりますが、もし「治る」という意味が、風邪や怪我のように「もう薬を飲むなどの治療をしなくてもよい。病院に来なくてもよい。」ということであれば、残念ながら現在の医学ではリウマチは「治る」とはいえないかもしれません。
しかし、適切な治療を続けていれば、かなりの人が日常生活にまったく支障が出ないレベルまで回復できるようになっています。具体的には、関節の腫れや痛み、血液検査の炎症などの値などを総合的に考えてどのくらいよくなったかを判断します。そして、リウマチが安定した状態が続き、完全に治ったのと同じような状況になったとき、これを「寛解(かんかい)」と呼びます。現在の医学ではリウマチを「寛解」の状態に持っていき、さらに寛解をできるだけ長く維持できるようにするのが第一の目標とされています。
ここ数年のあいだに、リウマチの治療に「生物製剤」という薬剤が使用できるようになりました。この薬はリウマチの異常な免疫を抑える力が今までの抗リウマチ薬に比べてはるかに優れています。さらに将来、新しい治療薬が次々と使えるようになる予定ですので、もしかするとリウマチが「治る」状態に限りなく近づくかもしれません。